2016年7月4日月曜日

学ぶ週末

これまで出店してきた青山ファーマーズマーケットは、笑顔あふれる素敵な場所でした…当然ながら、それは様々な苦労や工夫によって成り立っています。

店主は、Coffy's として出店する前から、あれだけ盛況なマーケットはどういう風に作られているのか、誰がどう始めたのか、毎週末開催できる秘訣は何なのかなど興味深々でした。
何かすごい仕掛けがあるに違いないと^^

そしてマーケットの裏側を探るため(?)、サポーターという運営ボランティアを、
何度か体験してみたのです。
そこで見たのは、運営スタッフがひたすら体を動かす姿と、確固たる信念と、
地道な信頼関係の積み重ねという、あまりにもシンプルなメソッドと心意気でした。
雨の日も風の日も、あの東日本大震災の翌日でさえも、マーケットが開催されたことからもうなずけました。



見たことがある方はご存知だと思いますが、Farmer's Market @UNU が開催される場所は、普段は ‘国連大学の敷地’ というだけの無機質なスペースです。
だだっ広いコンクリートの空き地、そこに週末だけ現れるテント群!
テントの下には統一されたテーブル・木箱・木棚が並び、
出店物が載せられて、マーケットに変身します。



10時の開店とともに次々にお客さんが集まり、農家さんから野菜の話を聞き、
果物を試食し、持参したエコバッグにポンポン入れて買い周りをするという、
実に活気にあふれたマーケットです。
キッチンカーで作られるランチプレート、搾りたてのジュース、ハンドドリップのコーヒーやクラフトビールなどなど、ファミリーでも楽しめます。
外国人のお客さんが大勢訪れているのも印象的です。

そして人々が家路を急ぐ日曜日の夕方には、また平日の姿に戻すべく、
すべての物は粛々と撤収され、また無機質な空間へと戻されていきます。
運営スタッフいわく「マーケットに関わるようになって7年間、
3日に1度は、テントを立てたり片付けたりしている」とのこと。
土曜日朝に組み立て、日曜日夜に片付ける=1週間に2日 ≒ 3日に1度
なんですから、まさにその通りですね^^;

テントの組み立て・片付けを含めた会場の設営は、それはそれは肉体労働で、若い男性スタッフでさえ「大変だ」というほどの力仕事です。
これを手伝うのが サポーター と呼ばれるボランティアなのですが、
何年もほぼ毎週末、惜しみなく働くベテランの方もいらっしゃいます。
ご自身の予定を調整して時間を確保し、ファーマーズマーケットのために尽くしている姿には、頭が下がるばかりです。

下の写真は、設営がほぼ終わり、出展者さんたちが準備を始めたあたり。

そんな陰の力があってこそのファーマーズマーケットですが、さらに!
作り上げてきた人たちから話を聞く機会があることを知り、速攻、申し込みました。
自由大学「ファーマーズマーケットをつくろう」全6回の講義です^^

この週末は、毎週末開催されるファーマーズマーケットが、まだ日本になかった中、
どのようなコンセプトで実現し継続しているのかを学びました。
店主は出店者として、運営スタッフ(この講義の講師でもある)と面識があり、
ある程度は裏側についても話をしたことはあったのですが、
きちんと講義として聞くとなると、やはり違いますね。
改めてスタッフの皆さんの思いを知り、
現状に満足せず次にしていくべき社会的責任までを考えていることを感じました。

しかも「楽しい」と!
あんなに、あんなに大変な設営と撤収が必須なのに、笑顔なのです^^
きっとそれ以上のやりがいがあるからこそ、続けられているんだと察しますが、
前向きにさらにチャレンジを続ける人たちって、素晴らしいなって感動でした。


今回、この講義を受けている目的はもうひとつあって^^
いつか店主も、規模は小さくてもファーマーズマーケットをつくりたいって思っているから〜♪
そう、いつか遠くない未来に。
作り手とお客さんの笑顔を感じられる、地域のマーケットをつくるのが夢です。

お互いに心を通わせ、納得のいく食べものを摂ることは、
豊かで質の高い人生の一部だと思うから。

講義は次の週末にもあります。
また新たな気づきに出逢えることを期待して...東京での生活もあと少し...